いつも笑顔で元気です 〜​ 青年海外協力隊サモア紀行〜

​ Hiro Matsukawa 青年海外協力隊2017年度1次隊としてサモア派遣。職種は理科教育。4年間高校理科教員を務め、現職教員特別参加制度を利用し、青年海外協力隊へ参加。サモアの生活をまったりと綴っていきます。

折り返し地点〜サモアは好きだけど、サモアにいる自分は好きではない〜

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Malo!!

 

お久しぶりです。またもや、前回の更新から1ヶ月以上時が流れてしまいました。

 

この1ヶ月は新しいタームが始まり、忙しくも楽しい毎日を送っております。

 

 

そして、5月末をもって、サモアに来て10ヶ月が過ぎました。

 

派遣期間が20ヶ月の自分にとっては折り返し地点

 

今回は10ヶ月サモアで暮らして感じていることを綴っていきます。

 

 

率直な感想

 

サモアという国は大好きです。

 

でも、サモアで暮らしている自分のことはそんなに好きではない

 

 

時系列的に、その時々の気持ちを振り返ってみたいと思います。

 

サモア到着〜3ヶ月(7月末〜10月末)

 

この3ヶ月は全てのことが新鮮で毎日が本当に楽しかった。

 

最初の1ヶ月は首都のドミトリーと呼ばれる宿泊施設に同期隊員9人で共同生活をしながらの研修期間。

オリエンテーションやサモア語の授業をして、なんとなくサモアの雰囲気をつかんでいった感じです。

 

9月からは学校配属&ホームステイスタート。

 

サモアの学校システム、家族の日常、食生活など全てが新鮮で毎日本当に刺激的でした。

語学についても、サモア語が通じることが嬉しくて、勉強が本当に楽しかった。

 

 

ときには「こんなんありかよ?」と日本との違いにびっくりすることもしばしば。

 

ある先生が赤ちゃんを抱えながら普通に授業をしていました。

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まるで腹話術

 

 

先生も生徒も普通過ぎて、日本人の自分だけ唖然としていました。

 

ちなみに歴史の授業で、内容は「移民」について。

 

移民とか話す前に、赤ちゃんをお家で寝かせてあげてと心で思っていました。

 

 

4ヶ月目〜半年(11月〜1月末)

 

この期間はいわゆる「モヤモヤ期間」でした。

 

サモアに「慣れて」きて、初めは新鮮だったものが当たり前になってきました。

 

自分の中の「当たり前の基準」がサモアナイズされてきたような気もします。

 

そして、それと同時に学校の授業がなくなりました

 

国内統一テストや、Prize Givingと呼ばれる卒業式兼表彰式の準備のためです。

 

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その後、6週間のターム休みもあったので、11月中旬頃に「次の授業は新年度の2月」という状況になりました。

 

 

やるべきことがない・・・

求められていることもない・・・

やりたいことが見つからない・・・

 

そんなことをずっと考えていて、ボランティアとしてサモアに来た意味ってなんなんだろう・・・とモヤモヤしていました。

 

 

校長(兼ホストファザー)に何か来年度に向けて準備することがないか聞いても、

「申し訳ないが、来年度のことは来年度の生徒と教員の状況次第だからなんとも言えない」とのこと。

 

そりゃそうだ。日本でもそれは同じこと。

 

 

そして家族についても、お互い慣れてきたところでどのような距離感で接することが正しいのか分からなくなっていました。

 

家にいても何か落ち着かない、家族のことは好きだけど、そこで自分がどう振る舞えば良いのか分からない

 

そんなことを考えてはモヤモヤしていました。

 

過去のブログを振り返って見てもモヤモヤしていました↓↓

 

「やるべきこと」がないサモアの師走。〜「やったるぜ!」って思えることを〜 - いつも笑顔で元気です 〜​ 青年海外協力隊サモア紀行〜

 

 

7ヶ月目〜現在(2月〜5月末)

 

長い長い年度替わりの休みが明けるとともににモヤモヤが晴れてきた感覚が生まれました。

 

理由は簡単

 

新年度がスタートし、自分のやりたいこと、やるべきこと、求められていることが少し明確になったから。

 

具体的な内容は前回ブログ↓↓

 

7人に授業するためにサモアへ 〜大きなことはできないけど、そこに笑顔があった事実は大きなこと〜 - いつも笑顔で元気です 〜​ 青年海外協力隊サモア紀行〜

 

 

やっぱり自分は「顔と名前が一致する小さなコミュニティ」で目の前の人のために一生懸命になることが好きなんだなぁって感じています。

 

 

 

サモアのことは好きです。

 

サモアに来て10ヶ月、気持ちに山あり谷ありですが、サモアのことは大好きです。

 

でも、サモアで生活している自分のことはそんなに好きではありません

 

理由は、自己表現がうまくできないから

 

自分は言葉と行動で気持ちを表現することをとても大切にしています。

(相手に自己表現してもらうことも大切にしているけど今回は割愛)

 

だから、それができているとき、そして自分の気持ちが相手に伝わったとき、欲を言うと、そこで笑顔が生まれたとき、自分は幸せを感じます。

 

だから、自己表現がうまくできない自分に嫌気がさすこともしばしばあります。

 

じゃあ、なんで自己表現がうまくできないか

 

理由は2つ。

 

1つ目は言語。

 

日本語が母国語の自分にとってサモア語と英語で自己表現するのはとても難しい。

英語なら自己表現がだいぶできるようになった自信はあります。

しかし、サモア語が母国語の彼らに自分の気持ちを伝えるためには、英語で自己表現できたところで、不十分です。

うちのホームステイ家族も英語で会話ができるのは10人中3人

 

残り7人とはサモア語での会話です。

彼らに本当の意味で気持ちを伝えるにはまだまだ時間がかかりそう。

あと10ヶ月・・・ちょっと厳しいけどやれる限り頑張るしかないですね。

 

 

2つ目は周りからの評価。

 

サモアに日本人がいるだけで珍しいものです。

自分が当たり前に思っている行動がサモアの人達からしたら、滑稽だったり、失礼だったり、不思議なことがあって当然です。

間違ったサモア語を話してしまうのも当たり前です。

 

頭ではそれは分かっている。

だからといって彼らが自分を拒むことはないってのも分かっている。

 

でも、心のどこかで、「この振舞いで大丈夫かな?」と思い、彼らに受け入れられるために自分を作り上げていることもよくあります。

 

無理して作り上げた自分が自己表現をできるわけありませんよね。

 

 

 

だから面白い

 

自己表現ができないもどかしさを感じることはあります。

でも、だから面白いのかなぁと感じています。

 

たまに自己表現ができて、気持ちが伝わった瞬間は本当に嬉しいから。

その瞬間に相手も自己表現できていたらもっと嬉しい。

 

きっと自分はそんな瞬間を求め続けているのかなぁとも感じています。

 

 

だから残りの10ヶ月。大好きなサモアでそんな瞬間を感じ、自分のことももっと好きになれたら、協力隊生活も一段と楽しく充実したものになるのかなぁなんて思います。

 

最後まで読んでくださってありがとうございます!

 

 

 

それではまた会う日まで

 

Fa soifua!!

 

 

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